株式会社神戸物産は2026年9月29日、2033年満期ユーロ円建の取得条項付転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行すると発表した。発行手取金は約600億円を見込む。
調達資金の使途は二つに分かれる。一つは、4月にグルメ杵屋との合弁で設立した株式会社MEAL HUBを通じて取得した「対象会社群」の株式取得資金として約300億円を10月31日までに充当する。対象会社群は、航空会社向けケータリング事業を手掛けるLSGグループのアジア太平洋部門を構成する15社で、カナダ、ニュージーランド、香港、韓国、タイなどに拠点を持つ。もう一つは自己株式取得の原資として約300億円を充てる。自己株式取得は上限400億円で、手元現金約100億円とCB調達分を合わせて実施し、取得株式数の上限は発行済株式(自己株式除く)の約7.21%にあたる。同日、ヘッジ売りの吸収も見込んだToSTNeT-3による買付けも決定した。CBはゼロクーポンで金利負担を抑えつつ、転換制限条項や自動行使型・一括型取得条項を付与し、株式への転換や希薄化の可能性を抑制する設計とした。
背景には、業務スーパー事業(2026年7月末で1,144店舗)を軸に「食の総合企業へ」を掲げる長期ビジョンがある。店舗数1,500以上、PB比率40%以上、連結営業利益率10%以上を目標に、工場投資やM&Aを成長投資の柱としつつ、株主還元強化と資本効率改善も課題としていた。
自己株式取得は2026年9月30日から2027年4月30日まで実施予定で、成長投資と株主還元、資本効率向上をあわせて進める方針としている。