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機械(建機・産業機械)

分野ごとに世界大手が並ぶ —— 日本の“隠れた強者”たち

機械は分野ごとに世界大手の日本企業が並ぶ分野。建設機械のコマツは公表売上ベースで米キャタピラーに次ぐ規模、 空調のダイキンは空調事業の売上で欧米大手(キヤリア・トレーン・ジョンソンコントロールズ)を上回る水準にある。 空圧機器の SMC、ベアリング(軸受)の日本精工も世界大手。いずれも「特定分野に集中して世界で戦う」型で、 中国メーカーの台頭と各国の設備投資動向が業績を左右する。下表は各社の全社連結。 ※ 各社は「世界◯位」を自ら開示していないため、本ページでは順位ではなく公表売上の比較として示す。

各社の全社連結(横断比較)

数値は各社の最新の全社連結(有報ベース)で、当該業界の事業“単独”ではない。 決算期は会社ごとに異なる(最新を含む期: 2026年3月期 前後)。

セグメント別(主戦場/非主戦場)

各社の事業別セグメント売上・利益。この業界の主戦場に当たるセグメントには主戦場を付けています。主戦場が見当たらない会社は、その事業が独立セグメントとして開示されていない(=全社の一部に埋もれている)ことを意味します。

ダイキン工業株式会社主戦場側

この会社は当該期の収録データに事業別セグメントの売上・利益が含まれていません。

空調(エアコン)で世界首位級。米グッドマン買収で北米を取り、冷媒技術に強み。単一セグメント開示。

株式会社小松製作所主戦場側

セグメント(事業別)設備投資構成比
Construction Mining And Utility Equipment1535億円100.0%
セグメント別の設備投資など、有報のセグメント情報注記から抽出(事業別)。構成比は設備投資に占める各セグメントの割合(セグメント間取引・調整前)。会計基準やタグ付けにより取得できる科目は会社ごとに異なります。

建設機械で米キャタピラーに次ぐ世界2位級。鉱山機械・遠隔施工(スマートコンストラクション)にも強い。

日立建機株式会社主戦場側

セグメント(事業別)売上高営業利益資産設備投資減価償却セグメント間取引構成比
建設機械主戦場1.27兆円1193億円1.62兆円1057億円699億円7500万円90.3%
部品・サービス1370億円109億円2296億円101億円-80億円83億円9.7%
セグメント別の売上高など、有報のセグメント情報注記から抽出(事業別)。構成比は売上高に占める各セグメントの割合(セグメント間取引・調整前)。会計基準やタグ付けにより取得できる科目は会社ごとに異なります。

建設機械専業。油圧ショベル・鉱山機械が主力。日立系。

日本精工株式会社主戦場側

セグメント(事業別)売上高営業利益設備投資減価償却構成比
自動車部品主戦場4033億円174億円225億円237億円45.8%
産業機械3775億円126億円219億円253億円42.8%
ステアリング1006億円77億円52億円29億円11.4%
セグメント別の売上高など、有報のセグメント情報注記から抽出(事業別)。構成比は売上高に占める各セグメントの割合(セグメント間取引・調整前)。会計基準やタグ付けにより取得できる科目は会社ごとに異なります。

ベアリング(軸受)大手。自動車向けが主力で、産業機械・ステアリングも。

SMC株式会社主戦場側

この会社は当該期の収録データに事業別セグメントの売上・利益が含まれていません。

空圧機器(工場の自動化部品)で世界首位級。高収益体質で知られる。単一セグメント開示。

世界の状況

日本の上場企業だけでは業界の全体像は見えない。世界の主要プレイヤーを並べると、 この業界で日本勢がどの位置にいるのかが分かる。棒の長さは規模(売上・総資産・台数など)の目安。

① 建設機械メーカー 売上比較(全社ベース)

全社売上ではキャタピラーが最大で、コマツがそれに次ぐ。ただしキャタピラーの売上には発電・エンジンが大きく含まれる(後述)。

#プレイヤー売上(原文値)決算期
1Caterpillar(米)
$67,589M
2025年12月期
2小松製作所日本
¥4兆1,328億
2026年3月期(+0.7%)
3徐工機械 XCMG(中)
1,008億元
2025年12月期(+8.4%)
4三一重工 SANY(中)
892億元
2025年12月期(+14.7%)
5日立建機日本
¥1兆4,055億
2026年3月期(+2.5%)
決算期・会計基準・通貨が異なる(キャタピラーと中国勢=暦年2025、日本勢=2026年3月期)。棒は FRB 年平均レートによる編集部の概算=非公式。 キャタピラーの全社売上には発電・エンジン(Power & Energy $32,201M)が大きく含まれる。建設機械に絞ると キャタピラーの Construction Industries は $25,060M で、コマツの「建設機械・車両」3兆8,060億円(約 $25B)と同規模帯になる。 ただしキャタピラーの CI は鉱山機械を含まず、コマツの建機・車両は鉱山機械を含むため、両者は同一定義ではない。 各社は「世界◯位」を開示していないため、本ページでは順位を断定しない。 出典: 各社公式決算(SEC 10-K/決算短信/年度報告)

② 空調メーカー 売上比較

ダイキンの空調事業の売上は、欧米の空調大手3社の全社売上を上回る水準にある。

#プレイヤー売上(原文値)定義・決算期
1ダイキン工業(空調・冷凍機)日本
¥4兆6,211億
2026年3月期・空調セグメント(全社は5兆150億円)
2Johnson Controls(米)
$23,596M
2025年9月期・全社
3Carrier Global(米)
$21,747M
2025年12月期・全社
4Trane Technologies(米)
$21,322M
2025年12月期・全社
ダイキンは空調・冷凍機セグメント(全社売上 5兆150億円の約 92%=実質的な空調専業)。 キャリア・トレーン・ジョンソンコントロールズは全社売上であり、空調以外を含むため厳密なセグメント同士の比較ではない。 ジョンソンコントロールズのみ 9 月決算。棒は FRB 年平均レートによる編集部の概算=非公式。 美的集団(Midea)は空調単独の売上を開示していないため本表から除いた。 出典: 各社公式決算(決算短信/SEC 10-K)

業界の変遷(年表)

いまの勢力図がどう出来上がったのか。主要な出来事を時系列で並べる。各行の「出典」は発表元の一次資料へのリンク。

  1. 1921-05

    小松鉄工所を竹内鉱業から分離独立し「株式会社小松製作所」を設立した。

    出典: コマツ 公式「沿革」
  2. 1965

    日立建機が純国産技術による日本初の油圧ショベル「UH03」を発売した(2011 年に機械遺産に登録)。

    出典: 日立建機 公式「沿革」
  3. 2001-07

    コマツが機械稼働管理システム「Komtrax」の標準搭載を開始。建機を「つながる機械」に変えた。

    出典: コマツ 公式「沿革」
  4. 2008-01

    コマツが無人ダンプトラック運行システム(AHS)を世界で初めて商用導入した(チリの銅鉱山)。

    出典: コマツ 公式「沿革」/Newsroom(2018-01-29)
  5. 2012-01

    中国の三一重工(SANY)が独プッツマイスター(コンクリートポンプ)を買収。中国勢の台頭を象徴する出来事となった。

    出典: SANY Group 公式「Company Overview」
  6. 2012-08

    ダイキン工業が米グッドマン(住宅用空調)を 37 億ドル(約 2,960 億円)で買収することを決定し、北米市場を獲得した。

    出典: ダイキン工業 IR 資料(2012-08-30)
  7. 2015-02

    コマツが建設現場の ICT ソリューション「スマートコンストラクション」を開始した。

    出典: コマツ 公式「沿革」/Newsroom(2016-02-03)
  8. 2022-08

    日立建機が日立製作所の連結子会社から外れた(日立が株式 26.0% を日本産業パートナーズ・伊藤忠の SPC へ譲渡完了。日立の持分は 25.4% の持分法適用会社に)。

    出典: 日立建機 適時開示(2022-08-23)
  9. 2026-04

    コマツの超大型無人ダンプが累計 1,000 台に到達(OEM として世界初)。2008 年の初導入から 18 年で鉱山の自律化が定着した。

    出典: コマツ Newsroom(2026-04-22)

よくある質問

機械(建機・産業機械)業界の主な上場企業はどこですか?

機械(建機・産業機械)業界の主な上場企業には、ダイキン工業株式会社、株式会社小松製作所、日立建機株式会社、日本精工株式会社、SMC株式会社があります(日本国内の上場企業ベース)。

機械(建機・産業機械)業界の世界の主要プレイヤーはどこですか?

① 建設機械メーカー 売上比較(全社ベース)によると、Caterpillar(米)($67,589M)、小松製作所(¥4兆1,328億)、徐工機械 XCMG(中)(1,008億元)、三一重工 SANY(中)(892億元)、日立建機(¥1兆4,055億)が挙げられます。